眼力【瀬上一憲】

2024.04/02

水曜日です。

おはようございます。

青森のせのうえかずのりこと「あおのりです。」

 

貴闘力という相撲取りがいました。

敢闘精神あふれる相撲っぷりは、あの時代の主役の一人でした。

記録より記憶に残る力士として好きなお相撲さんでした。

 

 

特に曙にはめっぽう強く、

貴乃花の優勝への援護射撃は貢献著しいものがありました。

 

 

自身もそれを自負していたと

ユーチューブで明かしていましたが、

それは合口の良さだけではなかったそうです。

 

 

いわく、蹲踞して正対したときに、

曙の胸(乳首)の左右の高さの違いに着目していたのだそう。

 

 

正対した時に、相手の目を見ず、

乳首を見ていたというのは大いに語弊がありますが(笑)、

肩の高さの左右差を含め、体のアンバランスを見て取り、

場所前にどういう稽古をしてきたのかと推察したのだそう。

 

 

そして、体の一方を鍛えることで体の

アンバランスが生じていることを踏まえて、

バランスの悪い方を攻めたてることで勝機を見出したのだそう。

 

 

強気一辺倒の勢いだけで

戦うタイプだと思っていただけにこれはとても意外でした。

私たちの仕事も「眼力」は必須。

 

 

見て、触れて、

仮説を立て、その仮説に基づき筋道立てて施術をしていきます。

 

 

炭酸協会では、月に一度、

協会の先生方の施術を実地で勉強する機会があります。

 

 

仮説立てたストーリーに基づきパズルを解いていく様は見事です。

見るたび、自分もそう有りたいと思うものです。

 

 

病院(特に整形)に行って、

この人はどこが悪いのかを見る訓練はしたほうが良いと、

恩師から聞いたことがあります。

 

 

今は街中を普通に歩いているつもりでも、

つい人の歩き方や履いている靴に目が行ってしまいます。

 

 

大概、膝が悪い人は普通に靴を履けていません。

ゆるゆるの紐状態かスリッポンタイプです。

 

 

そして、漫画ドカベンの

殿馬みたいな引きずるような歩き方です。

 

 

貴闘力の「眼力」ですが、

相撲に関して言えば大層優れて入るものの、

引退後は違う方に発揮してしまい、

身を持ち崩してしまいますが、見る目を養い

仮説立てて解決策を探るというのは、

どの仕事にも共通して重要なことなのかもしれません。