小指は大事【瀬上一憲】

2021.10/19

水曜日です。

おはようございます。

青森のせのうえかずのりこと「あおのりです。」

 

 

「にんにく」は、青森県の特産品であり、

その一大生産地となっているのが私の住むエリア。

 

 

いい値段で取引されるのだけれど、

その分種付けから収穫までかなり重労働であることはご多分にもれず。

秋は、にんにくの種付けの時期ということもあり、

それに伴うお仕事であちこち体を痛めた人達がやってきます。

 

 

その中のひとりの患者さん。

種付け用のにんにくを加工するので

ハサミを手に連日作業をしていたら、小指に力が入らなくなり、

ついには箸も持てなくなり、スプーンでご飯を

食べる羽目になってからの来院でした。

 

 

たしかに、小指は伸びたまま、曲がらない状態でした。

ご本人曰く、「ハサミを持つのに小指は使っていないし、

ましてや箸を使う指でもないのに小指が効かないと、どうして力が入らないのだろう」と。

確かに、小指は直接箸を掴む指ではありませんが、

力を入れるのにとても大切な指だったりします。

 

その筋の人が不始末の責任をとって、

「エンコ」詰めと称し、小指を切るのは、

力が入らないようにするため、だと聞いたことがあります。

 

 

実際、小指を強く握られると軽く悲鳴を

上げたくなりますし、棒を握るときに小指を外して握ると、

うまく力が入らず、きちんとつかめなかったりします。

 

 

小指は活躍していないようで実は

活躍している指なんですよ、という話とともに、

手指を解していたら、指先がポカポカしてきたと。

 

 

たしから、施術前とでは握力も

大きく改善、メデタシメデタシとなった次第。

 

 

で、この小指ですが、手だけではなく、

趾も大事だったりします。

 

 

それでも、足の小指が変形しているのは、

使われなくなった(必要なくなった)から

退化しているのだという説を

述べておられる方が未だに存在するのには驚きます。

 

 

退化の過程でそうなっているのではなしに、

狭い靴に押しやられて変形しただけなのに、です。

 

 

足の幅に合わない狭い靴を履くようになれば、変形するしかありません。

正しい歩き方とされているのは、踵から着地し、

その力が小指に伝わり、最後に親指で蹴る

流れで力が伝わっていくものとされています。

 

 

その時、小指がきちんと

働いてくれていなければ、

正しい歩行など出来ません。

 

 

小指が変形している、動きが悪い人に

膝痛持ちが多いのも大いに関連があるんです、

というような話をして、施術時における小指は

いかに大切か、という「授業」を終える私でした。