不思議な病気 オスグッド【瀬上一憲】

2021.05/25

水曜日です。

おはようございます。

青森のせのうえかずのりこと「あおのりです。」

 

 

この春から来院している小学生の女の子。

症状は、ヒザ下が腫れる、

痛みが出るという所謂「オスグッド・シュラッター病」。

オスグットの患者さんが引きも切らない有名整体院というわけでもないので、

数多くの症例を目にしてきましたとは書けないのですが。

 

この症状を見るに、不思議なことがいくつかありまして。

1 「成長時痛」などとも呼ばれることけれど、本当にそうなのか。

2 サッカー、陸上、バスケ等をやっている子に多いとのことだけれど、果たしてそうなのか。

3 痛みが出るのは膝なのだけれど、本当に膝の病気なのか。

 

1について

以前、「オスグッド」は、成長期にある子供が

なりやすい病気とされ、骨の成長に筋肉が追いつかず、

それが痛みとなって悲鳴を上げている病気なのだとされていたと記憶。

 

 

たしかに、そういう子もいるのでしょうが、

成長期にある子全てがそうはならない。

そして、最近は成長時の痛みというよりも

特定のスポーツをやる子に多いとされています。

 

 

2について

特定のスポーツに多いとされていますが、

これもすべての子がそうなるとは限らないし、

他のスポーツをする子にもオスグッドの子はいます。

ジャンプする場面が多い競技の子がなりやすいと

解説されていますが、それではどうしてその競技を

し続けると膝痛が起こるのでしょうか。

 

 

膝を酷使するから?

いやいや、膝を使わない競技なんて世の中にありませんから。

 

 

3について

痛みが出る部位は、膝下。

そして、膝蓋骨が上に引っ張られている状態。

ですが、痛みの出ている場所が悪さをしでか

しているとは限らないのは、何もこの症例に限ったことではない。

 

膝周りだけでなく、脛や趾に関連する筋肉のハリ等々。

となってくると、巷間言われるように発生原因は

スポーツ特性によるものなのか、筋力不足からくるものなのか。

 

この膝のトラブル。

うちの院で見た限りなのだけれど、

趾の変形が同時進行で起こっている事例が多い。

 

冒頭に書いた女の子の趾で言うなら、

親指の外反母趾、ハンマートゥ。

 

その他の4本の指たちが屈み指。

子供がこうなるのは、靴の履き方、

サイズ、紐の締付けのいずれかまたはその全てで起こる場合が多い。

 

 

しかも、小学生の子供の趾は、

ほとんど軟骨のような状態だから、変形が起こりやすい。

 

はい、ウチでは、オスグッドで来院した子たちに

整体で筋肉を解す以外に、サイズに合った靴選び、

履き方等について親御さんにお伝えする他、

趾の矯正ソックスを履いてもらっています。

 

 

痛みが即消えるとまではいきませんが、

症状の軽減とストレスなく練習できるように

なるまでそれほど時間を要しません。

不思議な病気オスグッドでした。