降誕祭によせて【可愛京子】

2020.12/21

今週はいよいよ
クリスマスを迎えます。

 

ご存知だとは思いますが、
「メリークリスマス」は
マリア・キリスト(救い主)
ミサ(ミサ聖祭)を意味します。

 

言葉の表現として今までは
避けていました単語が、
いくつかありますが
今週だけはお許しください。

 

 

余計なおせっかいに
感じるかもしれませんが、
3つの識別をしながら
物事を考え始めると、
光りの見える方向性を
感じやすくなります。

使徒的(他者への)霊性

現世的(この世の)霊性

修得的(自らの)霊性

自分の考えようとしていることが
この3つのどれにどのくらい
当てはまるかどうか と
振り分けてみます。

 

 

この聞きなれない、何だか
占い用語のような、
いぶかしい単語「霊性」ですが、
supirit   espirítu 西  スピリット
「精神性」とした方が
イメージしやすいかもしれません。

 

 

 

前々回お話ししました老・病・死を
見つめる時、この3霊性に
照らし合わせて思索すると
どうしても逃れる事の出来ない
原初の人間の姿が現れます。

 

 

 

絵画にも登場する「アダム」です。

 

 
不死で、腐敗しない
(本性としてはこの条件はあったけれど
免れていました)今の私達とは
かなり異なる状態にあり、
与えられていた自由意志の
誤った使い方のせいで
後の子孫となる私達に
病気や心身の障害、苦痛、
腐敗、死などが入り込みました。

 

 

 

これはアダムの根源的責任ですが、
今の私達に至るまでの老・病・死との
関わりはとても深く、お話すると
大変長くなるので簡約しますが
霊性における癒し(救い)があれば
老・病・死から
より良い変化が訪れる事を
お伝えしたかったのです。

 

 

健康は、健康な人に
「善」をもたらさなければ
健康が良いとは言えません。

病気から得られる良い事を
喜ぶ多くの霊的な人もいます。
病気のおかげで人間は
自分の欠点や依存性、限界を自覚し、
現世に対する執着が減り
無常を悟ります。

 

 

心が神に向かうのです。

 

 

この霊的試練の一部は
神が現世にまで人間に送って下さる
霊的浄化の機会です。

 

 

忍耐という徳を学ばせてもらえる
謙虚の源泉となります。
「悪」は神が創ったものではなく
善の欠如という人間的弱点です。

 

 

失望・苛立ち・怒り・反抗などに
魂を引き込ませようとする働きです。
老・病・死が身近に迫った時こそ
救いが近づいているのです。

 

 

忍耐と感謝をもって構えると
私達の霊性が浄化され
光りある方向へと引き上げられます。

 

 

コロナ禍に向かえるクリスマス・・
全ての困難の中にある方々に
快方への導きと救いが
与えられますように。