事業家魂【可愛京子】

2020.09/28

思い起こせば、周りの人と比べると
私の父は、けして家庭的な人ではなく
子供心に変わった人にしか見えませんでした。

 

食べるのに四苦八苦しているのに
車やカラーテレビがあったりしました。
(近所の人が珍しがって見に来ていました)

 

彼の生活をふり返って見る時
それは、限りなく事業家でした。

 

私自身が今、個人事業主として店舗を持ち
(介護離職状態で現在は貸していますが)
他業種の運営をする立場でいると
色々な場面で、彼の与えてくれた
インスピレーションが
生かされていることに気づきます。

 

より自由に仕事をするために
知識として正しい事を実践すると
現実と大きな隔たりがある・・という常識は
大なり小なり多くの人が経験します。

 

これを「どうやったらできるようになるか?」
という「どうやる」には2つの意味があり
1つは「やってみたいけれど、突破口はどこに?」と
そしてもう1つは「失敗しないでうまくやる方法は?」です。

 

ここでまず迷いが生じて
無駄な時間を費やしてしまいがちですが
私の中には、幸いな事に
2つ目のような都合のいい方法は
存在しない事が刷り込まれていました。

 
以前、リモート会議で
「器に注がれた水」に例えて
発言したこともありますが
事業の拡大・起業・組織の強化を
進めようとする時

 

ひとつ目の器から溢れ、零れ落ちた水だけで
物事を進めるには、都合が良すぎるのです。
ひとつ目の器の水をキープすることに
固執せず、中身が半分に減る覚悟で
二つ目に着手していき
そして二つめの器が出来上がったところで
もう一度中身を満たしていくと
ふたつの器が溢れ、こぼれ落ちた時の
水の量は・・もうお判りでしょう?
失う事への決意、覚悟、準備が
必ず必要なのです。

 
失った時は(器の水が半分になった時)
平気ではいられませんが
予定できている半分の方が
不慮の事故的に半分になるよりは
同じ半分でもマシなはずです。

 

 

こういった意識が、個人の運営であれば
楽なのですが、組織という大所帯になると・・
それにについては次回にさておき

 

では「やってみたいけれど突破口はどこに?」
と思考する時、「どうしたらできるか?」ではなく
出来ない理由を説明することに
力を注いでしまう人が必ずいます。

 

 

厳しい現実に目を向ける覚悟と勇気が
自分にはあるという思い込みで
説明することばかりに優れてしまう
落とし穴にハマってしまいがちなのです。

 

 

昔と違って今は
インターネットやSNSなど
少し調べるとノウハウに触れる事は容易です。
「武器」はたくさんあり
戦術・戦略はあるけれど
実践への剛毅だけは、昔も今も変わりません。

 

無から作り出す器に対峙する
事業家のスピリットは
いつでも変わらず生きています。