素敵な日本語【可愛京子】

2020.09/07

私達が、普段何げなく使っている
言葉の中に気づかされる
大切なメッセージがあります。

 

 

外国の方の方が先にこのメッセージに
気付くことが多いかもしれません。

 

 

例えば、「お元気ですか?」という問いかけに
相手の「お陰様で元気です」は
外国の方にとって何やら不思議な問答なのです。

 

 

「陰=日が当たらない=隠れて見えない」という
日本語を知っていても
これに「お」と「さま」という
丁寧語がついて「お陰様」となり
会話の相手ではなく
隠れて見えない様々な支えを示しているので
とても頼りになる第三者がいる会話になっています。

 

 

同じく「ありがとう」も
漢字で書くと「有難う」です。つまり
(皆さんご存知でしょう)
「有ることが難しい」=
「相手がいなければそんなことはあり得ない」
「めったにないことをして下さって感謝です」
という気持ちを一言で表現しています。

 

 

では「ご苦労様」はどうでしょうか?
これにも「お」と「さま」が付いています。

 

 

「苦」と言う文字は否定を表す時に使います。
苦痛、苦難、苦労・・・と
本当は受けたくないけれど
仕方なく受ける体験です。

 

 

けれども「苦労」には否定ともう一つ、
物事を成し遂げた後の感謝の
意味が込められています。
「ご苦労様」=「やってくれてありがとう」です。

 

 

 

自分を人のために役立たせていく事、
報酬があるわけでもないボランティア、
誰も見ていない所でゴミを拾う人、
嫌々ではなく苦労を自ら買って出る行為。

 

 

周りの人が逃げてしまうために
それとは知らず、成り行き上背負わされた責任も
我慢してひとつひとつ解決し
積み重ねていく行為が、喜びと愛の伝わる事を
一言で表している言葉です。

 

 

こんな「苦」を日々、忍耐できるのも
「ありがとう」「お陰様で」と同様
誰かに支えられている事と
与えられている使命を明らかにさせる
感謝でもあると思います。

 

 

皆さんの会話の中には
どんな素敵な日本語がありますか?