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応援したくなる人【瀬上一憲】
2020.06/30

水曜日です。
おはようございます。
青森のせのうえかずのりこと「あおのりです。」
特色ある豚肉づくりというのは様々なところで取り組まれています。
古くからの代表例では、鹿児島黒豚かな。
種も違うけれど、サツマイモを
食べさせているのが特徴で、
美味しんぼ等でも取り上げられました。
これに倣ったのか、
当方の地元では、ニンニクを
食べさせた「ガーリックポーク」が人気。
特産のニンニクを
食べさせた肉は、「ガツンとくる旨さ」との評。
同様に特産品を
食べさせて肉質改善をという取り組みは、
更にヒートアップ。
出てきたのは、
りんごを食べさせるという「アップルポーク」
一体どんな味が
するのかと言うと、甘いのだそうな。
食べ物(特に野菜・果物)の尺度が
糖度の高さが基準になりつつあるのも疑問ですが、
甘い豚肉って、なんだか違う気がするのは私だけでしょうか。
県を跨いでの移動も
解禁されましたが、感染者が多発している地域には
なかなか出かけようという気になれないし、
当該地域からの移動も遠慮してほしいという気にもなるもの。
景気回復は、必須であることは
わかっていても、なかなか体がついてこない
ジレンマがあります。
我々の業界もかなり痛い目にあいましたが、
一番被害を被ったであろうところといえば、旅館・ホテル業界か。
「自遊人」という雑誌をご存知でしょうか。
ここの編集長の岩佐十良さんという方が
魅力あると映った先日のテレビ番組。
雑誌不況が言われる今日、定期的に雑誌を
出版しつつ、地方の活性化に何役も買って出ているという。
オフィスも東京日本橋から
新潟魚沼郡に移し、自身もスローライフを楽しむ。
そして、地方の経営が立ちいかなくなった
温泉ホテルをリニューアルするだけでなく、
街全体の復興の旗振り役もする。
自身が借金を抱えつつ、
再生に挑むその方の存在を初めて知りました。
テレビを見ていて、
つい「ほし○リゾート」とは違うな、と呟く自分。
それを聞いていた嫁ちゃん曰く、
だからデレビに出ているんじゃないのと。
実際、あの方。
日本人は端から相手にしていないし、
海外の金持ちを相手にしたインバウンド需要に
頼った経営でブイブイいわせてましたから。
その彼が、先般のコロナ自粛措置明けに
際して、インバウンドによる海外客はまだ
期待できないと判断されたのでしょう、
「国内の皆さんウチのホテルに泊まりに来て」、と
今までと全く違うアナウンスをしだしました。
おいおいおい。
その声に呼応して、
行こうという気が起きる人がいるのかな。
腹の底が透けて見える。
もう一つ、岩佐さんの温泉街が
寂れて来た理由として、昔は「街」として客を
歓待していたのが、いずれのホテルもそうなのだけれど。
食事も夜食のラーメンも、
スナックも全て自分のホテルの中で
解決しようとした結果、街が寂れ、
街が潤おいを失い、たちいかなくなっていったのだと。
ほし○も同様です。
囲いこんだ海外客は、
一切地元でお金は落とさせない。
全て自身のホテル内で解決させる徹底ぶりだと聞きます。
経営のやり方としては
正しいのかもしれないけれど、
このような事態になったとき、
周りの応援を得ることはできないでしょう。
切磋琢磨しながらも、
共存共栄という仕組みが
大切なのだなと思った一件でした。