ゆれる遭難船の中で【可愛京子】

2020.04/06

 

人類が今、人種・国境を越えて平等に

同時に乗り合わせている船が

遭難寸前のごとく嵐の中で揺り動かされています。

 

遭難船・・・

 

船の中では

信頼と信用のせめぎ合い

試され続ける日々

 

この世には永遠のものなどなく

人間の力は自然の力には及ぶものではない

けれども

信頼を積み重ねて共存してきていた。

 

傲慢にも人間が

万物をコントロールできるのがごとく

限界、諦念を忘れて

突っ走ってしまった市場経済とは

 

人間や自然、貨幣を

交換と生産、消費によって成り立たせ

資本主義の信用システムでもって究極にまで

合理性・即効性で突っ走ってしまった。

 

自然は制御不能だけれども

社会(国家・産業・政治や科学etc…)

は人間が作ったもの、

制御可能にもかかわらず

ブレーキをかけなかった怠惰怠慢。

 

信頼と信用のバランスをとり戻し

手を取り合うためにも

この船の中にいる日々は

与えられた猶予の時間。

 

信頼と信用を見つめる自問自答の繰り返しは

試され続ける一秒一秒に変化をもたらし

どれほどに不安と恐怖、疑心暗鬼を

融合に導いてくれることでしよう。