功利的であることへのマヒ【可愛京子】

2020.06/01

緊急事態宣言が、とりあえず解除されても
安全宣言が出されたわけではなく
新しい生活様式、生活常識、withコロナなどと
盛んに強調され
今まで意識せずに行ってきたことを
有意識に持ち込んで定着させなければならない
恐れの残るあわただしさ・・
恐れが残る間は、自分を守る意識に支配され
どうしても他者への思いやり、配慮に欠けてしまいます。
今だからこそ、言語や文化の壁を越えて
互いが対話を大切にするべきなのに
リーダーシップを持つ一部の老年たちは
互いの責め合いが止まらない様子です。
人間は生活中心に集中しすぎると
人生が曖昧になって
定年が第二の人生とも表現されて
退去と転進のすり替えにすら
気がつかなくなってしまうようです。
少し昔には隠居という
美しい老年の有り方が、時代の変換期には
見えない大黒柱のように
世の中を支えていました。
新しい事態に順応できず
自覚ができないのでガツガツと
生活重点主義を切り替えないまま突っ走り
尊敬はされても迷惑な存在に陥ってしまう・・
もちろん、人生死ぬまで現役と
田畑で農作物を育て続けたり
退職しても暮らしていけないキツイ社会状況を
背負う人もいます。
リーダーたる方々には、これはあてはまりません。

 

病を例に挙げるなら、対処療法はもちろん大事です。
けれども、根本治療に目を向けなければ
さらにひどくなり、同じことは繰り返されます。

 

 

 

功利的思考だけで経済優先のレールを作った
リーダー達に従ってきた私達にも
この不安と恐れを産んだ責任はあります。

 

しかしながら、ここ最近のリーダーの方々は
根本治療への意識はみじんもなく
愚の骨頂とも言える責め合いや
傍観が繰り返されています。
果たして彼らの望む、今、直ぐ、必要な
ワクチンや検査キッドなど
いつまで作り続けられる資源があるというのでしょう?
功利的思考のマヒを解放し
Covid-19の痛烈な教訓を無駄にしないよう
自分自身にロックをかけ
人間としての次なる次元に向けての支度を整え
未来の子供たちに何を残せるのか
どうすれば繰り返しの愚かさを止められるのかを
直視していきたいものです。