分相応【瀬上一憲】

2023.10/10

水曜日です。

おはようございます。

 

 

青森のせのうえかずのりこと

「あおのりです。」

 

 

先月発生した

駅弁屋さんの食中毒事件。

このお店、

自分の出身地の

老有名舗駅弁店だったりします。

 

 

地元の人なら

誰でも知っている「小唄寿司」弁当。

 

 

現社長は6代目だそう。

このお店、地元密着系の駅弁屋さんだと思いきや、

販路を拡大し、全国展開している駅弁なのだと

今回の報道で初めて知りました。

 

 

そもそも、

冷凍技術が発達しているからといって、

生鮮食品が含まれる駅弁が

全国展開していいものかはさておき、

今回の事件の概要をば。

 

 

通常一日六千食の弁当を

従業員80人で作る同店。

 

 

9月の3連休に合わせ、

15日製造分だけで18,000個を受注していたとのこと。

 

 

徹夜作業が当然とはいえ、

3倍の稼働が可能なのことにも驚ろかされますが、

超繁忙期には一日2万食を作ってきたというから

どれだけ「働き者」の従業員たちなのか。

 

 

当然、

自分たちだけでは

手が足りないので、隣県から

炊いた米飯を仕入れ、臨戦態勢を敷いたのだそう。

 

 

ところが、その搬入された米飯。

温度管理に問題があったらしく、

搬入された時点で既に傷んだ状態だったらしい。

 

 

結果、米飯が食中毒を

引き起こす原因菌を繁殖させることとなったのだそう。

 

 

結果、全国にばらまかれた

弁当の米は、糸を引いていたという

被害者談まで出る始末。

 

 

現時点の食中毒の被害は全国で500人超。

 

概要以上のとおりですが、

メーカーに拠る自動車の部品組み立てのような

「分業」が弁当の世界でも事が

行われていることにも驚かされます。

 

 

車はそれでいいかもしれないけれど、

食品でそれが良しとされているのですから。

 

 

どこまで本当なのかわかりませんが、

ローソンですら時点でご飯を炊いているということを

アピールする世の中なのに、

肝心の米を自分たちで炊かないのには呆れます。

 

 

京の老舗店は、

自分たちの製造可能数を

上回る受注は引き受けないのだそう。

 

 

それが長続きの秘訣なのだとか。

 

 

事業を急拡大させるには

「無理」も必要なときもありますが、

それが日常となるとどうなるのかは、

件の中古車屋さんでも立証済であります。

 

 

どこかで無理をすると

別のところに歪みを起こすの例は、

人間の体でもそうなのは、我々が日常体験していること。

 

 

分に応じているのか、

無理をしていないかは、肝に銘じたいところです。