凝り固まった価値観で施術していませんか?【東野奈穂子】

2017.07/21

金曜日担当の東野奈穂子です。

 

 

ラーメン激戦区である

和歌山に地盤沈下が原因で

お店が傾いてしまった

ラーメン屋さんがあります。

 

 

今年、国や県からの

立ち退きを求められ

移転されるそうです。

 

 

創業35年

開業5年ころから

川のそばにあるせいか

段々と傾いてきたそうです。

 

 

しかしながら、残り30年間は

傾いた状態で続けたのです。

 

 

その結果、ご主人の足は

傾いた床に適応できるよう

足が次第に変形していきました。

 

 

見るからに痛そうです。

 

 

しかし驚くことに

傾いた床で仕事をしているときは

痛くないのだそう・・・

 

 

逆に、平面の床に立ったり

歩くと膝がものすごく痛むそうです。

 

 

ですので、移転先の

平面な床が体に合わず

今は大変苦労しているそうです。

 

 

人間の身体は

環境に左右される生き物です。

 

 

気候・生活・動作・食べ物

色々な環境に身体が適応しようと

変化していきます。

 

 

見た目が明らかに

おかしく変化していき

治してあげたいなと感じても

 

 

ご本人は変形した体形の方が

楽な場合があります。

 

 

この先ずっと

同じ環境にいる方なら

治さない方が健康を維持できる

可能性が高いのかもしれません。

 

 

環境を変えようとするから

または、1日の間で

いろんな環境の変化を経験するから

身体がどこに身を置けば良いかわからず

拒否反応を起こすのです。

 

 

しかし

目まぐるしい環境の変化の中でも

その時その時に適応できるよう

身体が楽な具合に整え

アドバイスしてあげることが

私たち施術家の役目だと思います。

 

 

例え教科書通りの

姿勢や体形になっていかなくともです。

 

 

固定観念で意識を固めてしまうと

相手の理想が見えなくなり

自分の理想を押し付けてしまうという

最大のミスを犯してしまいます。

 

 

見た目をきれいにしてあげたい!

歪んでいるのを正してあげたい!

というのは身勝手な机上の空論です。

 

 

理論で施術をして

相手に伝わらなかったパターンを

皆様も沢山経験して

おられると思います。

 

 

大切なのは

患者様が楽に生活できることです。

 

 

身体だけを診るのではなく

その人の生活・人生まで

しっかり覗いてみてくださいね!

 

 

本日も最後までご覧いただき

ありがとうございました。