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世界に一つだけの【瀬上一憲】
2024.11/19
水曜日です。
おはようございます。
青森のせのうえかずのりこと「あおのりです。」
11月のある晴れた日、患者さんから
人手不足なので収穫の手伝いに来てもらえないか、
という要請に応じ、リンゴ園にお手伝いに行ってきました。
リンゴ狩りという名のお遊び程度は
した記憶がありますが、本格的に収穫をしたのは今回が初めて。
リンゴのツルの部分をきちんと残しながら
穫るのは慣れれば大したことはないけれど、とっても難しいものです。
なんせ、ツルなしの状態で獲ってしまったら、
どんなに立派な出来のリンゴでも商品価値なし、ですから。
そして、収穫したリンゴは傷つけないように扱うのが大前提。
万が一、手が滑って地面に落とそうものなら、
それはリンゴジュース加工に回される籠に入れることとなります。
それでも、普段、インドアで仕事をしている身にとって
屋外で晩秋の陽気の下、リンゴ園にいる、というのは何者にも
代えがたい開放感と気分転換でありました。
収穫していて気がついたのは、
同じリンゴの木にぶら下がっている実であっても、
太陽の当たり方、葉陰、りんごに生っている実のついている位置等で、
全く違う見映えや大きさが異なるものが出来るのだということ。
工業製品ではないのだから、
同じ大きさ・色、味であるはずがない、
という前提なはずのものに一律であるよう
求めるのは本当に見当違いであると思われました。
そして、あまり見映えのしないリンゴが
沢山なる木がたまにあるのだそうだけれど、
それは「ハジキもの」として、知人に分けるように回されるのだけれど
そういうリンゴに限って、抜群の甘さと蜜が入っていたりするのだそう。
翌年もまたあのリンゴを
ほしいと言われるのだそうだけれど、
えてしてそういう木は病気にかかっているので、
伐採対象となってしまうのだとか。
病に鞭打って、最後の美味しい
果実を成すリンゴの木の執念みたいな話もお聞きしました。
同じ時期に同じ土壌で植えた木でも、
その後の成長、病気・寿命は同一ではない。
まして、
同じ木に成った実であっても、一つとして同じものはない。
人間も同じだな、と思いました。
兄弟であっても個性は違うし、出来も違う。
同じ先生に習っても、習熟度は異なるし、
それを自身にどう活かすか、活かせるのかものかもまた違う。
世界に一つだけの果実ならぬ
手技をどう活かすか、又は磨くのかは、人それぞれです。
余談ですが、田舎は物々交換的なことが未だによく行われています。
私も労働の対価は、「アップルでペイ」でした。
それも山程のリンゴをいただいて帰りましたが、
とても自家消費できる量ではないため、
親戚・普段お野菜等の頂き物をする方・そして常連さん達。
関係各位に配布(笑)。
そうしたら、不思議なもので、藁しべ長者のごとく、
お米や野菜その他のブツとなって帰ってきたのには驚きました。
整体料金が「アップル」でペイでなく、
リンゴ一箱でお願い、という時があってもいいかなとも思った晩秋の出来事でした。